「国内旅程管理主任者」資格は、旅行会社のツアーに添乗員として同行するために必要な資格です。旅行会社が企画する国内旅行に添乗するには、法律でこの資格が必要だと定められています。
海外添乗も行いたい場合は、「国内旅程管理主任者」とは別に「総合旅程管理主任者」の資格取得が必要となります。
「国内旅程管理主任者」資格を取得するためには、以下の4つの条件を満たすことが必要です。
資格取得には研修の受講と実務経験が必須であり、通常は旅行会社や添乗員派遣会社に所属しながら資格取得のプロセスを進めることになります。
「国内旅程管理研修」とは、観光庁長官の登録を受けた機関が実施する2日間の研修です。
研修では、添乗員業務の基礎知識や旅行業法、約款などについて学びます。研修の最後には修了試験があり、これに合格する必要があります。
研修を修了するためには、すべてのカリキュラムを受講し、修了試験の全科目で一定の基準(各科目60点以上)に達している必要があります。
研修を受けるだけでは資格取得とはならず、実際の添乗業務を経験することが求められます。研修修了日の前後1年以内に1回以上、または修了日から3年以内に2回以上の実務経験が必要です。
実務経験としては、以下のいずれかに該当する必要があります。
・実際のツアーに補助添乗員として同行する
・手配旅行に添乗員として同行する
・登録会社が実施する研修ツアーに参加して研修を受ける
旅行会社や添乗員派遣会社などに所属していることが必要です。独立して添乗員として働くことはできず、必ず旅行業者等に所属した上で業務を行う必要があります。
旅行業法第6条第1項第1号から第6号までのいずれにも該当しない者であることが求められます。
具体的には、以下のような欠格事由に該当しないことが必要です。
・旅行業等の登録を取り消され、その取消日から5年を経過していない者禁錮以上の刑または旅行業法違反により罰金刑に処せられ、その執行を終えてから5年を経過していない者
・暴力団員等
・心身の故障により旅行業等を適正に遂行できない者として国土交通省令で定める者、または破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
以上が国内旅程管理主任者の資格取得に必要な4つの主な条件です。座学の研修だけでなく、実務経験も積む必要があるため、資格取得までにはある程度の期間を要します。
国内旅程管理主任者は、お客様の安全と旅行日程の管理という重要な責務を担う専門職です。しっかりとした知識と経験を身につけ、お客様に満足いただける添乗サービスを提供できるよう、日々研鑽を積んでいくことが大切です。